ハルクとハイキング♪

龍頭泉へ続く、山奥の細い道を川沿いに行くと、台風後とはいえ、谷間になっているからか、そこまで被害はなさそう。
平地は散々な被害だった。街路樹は根こそぎ傾いたり、倒れたり、瓦が飛んだり割れたりしている家や、電線が切れたり、かなりひどい。
The roof tiles were blown from the roof.瓦が飛ばされた。
roof tile 屋根瓦
uprooted tree 根こそぎになった木
・・・と、パッと見は、山道はいつもと変わらない様に見えた。
グングン狭い道を車で上がっていくと、”災害復旧中・・・車両通行止め”の看板。
BBがどうしても、靴を取りに行きたい~!と言うので、靴がある龍頭泉へ行くため、車を止め、3人で歩くことにした。
途中、電線工事の作業が2箇所あった。電線の復旧工事くらいで、車両通行止めになるかなぁ??と3人で訝しげに、歩いてカーブを曲がると・・・
デーンッ
・・・と、高さ2m、直径1・5mほどの巨大な岩が道の真ん中に落ちていた!
山の斜面に、この巨石が転がり落ちた跡が、生々しく、続いているのが見える。薙ぎ倒された木々が痛々しい・・・岩の下の道路は、ぼっこり陥没している。
それも、クライマーがいつも駐車場に使っている所!こんなんデカイ石が落ちたら、車も軽くペチャンコになるだろう~おそろしや~
boulder 巨石、巨礫
石の脇を通り、川沿いの別のクライミングエリアへ。そこに忘れてきたはずのBBの靴、結局、見つからなかった。
台風の直後で、思ったより場所が荒れているし、さっきの巨石の落石を見たこともあってクライミングはしないことに決めた。
代わりに、別の場所へ軽くハイキングへ行った。
この、軽いはずのハイキングも台風でやられた倒木や、折れた枝、葉っぱがトレイル(trail=登山道)を覆っているので、ジャングルジムのように、木を乗り越えたり、くぐったり・・・と忙しい。
いつもの道が分りにくく、何度も道に迷いそうになった。何たる風の威力・・・!山の中も思った以上の散乱だった。
What a force the wind has! 何たる風の威力!
なんとか、山の頂上へ着いた。台風後のこの散乱状態の中、ハイキングするのは私達ぐらいだろうと思っていたが、頂上には、男の人が二人いた。
下りは、登りと違い、余裕がある。楽チンにどんどん、降りて行ける。
”超人ハルク”のように、胸板厚く、筋肉モリモリのBBは、トレイルに散乱している倒木を「ぬおぉぉぉ~ッ!!」と持ち上げてどかす作業に熱中していた。
barrel-chested 胸板厚い、がっしりした胸板
※barrel は胴の膨れた樽のこと。muscular 筋肉モリモリ、筋肉隆々の
汗びっしょりで車に着いたら、SteveもBBもTシャツを脱ぎ、上半身裸で、車に乗り込んだ。
素肌に直にシートベルトをしている二人の姿は、かなり妙。
おまけに、Steveだけでなく、BBも坊主頭。
しかし、バリカンのプロのSSとは違い、まだ、バリカンは初心者のBBは、下手くそなので、刈り過ぎた部分が、あちこち、悲しく、十円ハゲを作っている。
こんな怪しい坊主頭で、上半身裸でシートベルトを締め、胸毛をたなびかせた外国人二人を乗せた車はこうして帰途に着いた。何と怪しい光景。私は一人でクククッと笑っていた。
日本を去る、BB。また、いつ会えるか分らないが、楽しく最後の日を過ごせた♪